Unity Gaming Servicesとは?
Unity Gaming Services (UGS)は、Unityが提供するクラウドベースのサービス群で、
マルチプレイヤー機能の追加、収益化、分析、プレイヤー管理などを簡単に実装できるプラットフォームです。
多くの有名なゲームでも導入されています。
主な機能
UGSではさまざまな機能が提供されていますが、大きく以下のように分類できます。
1.マルチプレイヤー
ネットワークを通じての対戦、協力プレイをサポートします。
サービス | 概要 |
---|---|
Relay | サーバー不要でP2P通信を可能にする |
Lobby | プレイヤーのマッチングやルーム作成をサポート |
Netcode for GameObject | Unity公式のネットワークライブラリ |
Multiplay | 専用サーバーのホスティング・オートスケール機能 |
2.プレイヤーエンゲージメント
プレイヤーのアカウント、セーブデータ、ゲーム内通貨の管理を行います。
サービス | 概要 |
---|---|
Authentication | プレイヤーのログイン・認証機能 |
Cloud Save | クラウド上にプレイヤーデータを保存する |
Cloud Code | サーバーサイドロジックを管理 |
Economy | ゲーム内通貨やアイテムの管理 |
Leaderborads | 所謂ランキング機能を提供 |
3.分析とインサイト
ユーザーの行動を収集し、分析できます。
サービス | 概要 |
---|---|
Analytics | プレイヤーの行動データを収集・分析 |
Game Override | リアルタイムでゲーム設定を変更する |
A/B Testing | 異なるゲーム設定をテスト |
4. 収益化
広告やアプリ内課金を使って、収益化をサポートします。
サービス | 概要 |
---|---|
Ads | 広告機能を提供 |
InAppPurchase | アプリ内課金の統合と管理 |
5.運営支援
ゲームアプリを運営する上でのゲーム設定の変更や、
プッシュ通知をサポートします。
サービス | 概要 |
---|---|
Remote Config | リアルタイムでゲーム設定を更新する |
Push Notification | プッシュ通知の送信 |
などなど、これら以外にも様々な機能が用意されています。
導入するには?
既存のUnityプロジェクトにUGS
を導入するには、Project Settings
からServices
を選択します。
次に、1. Select your organization
から自分のアカウントが所属する組織を選択します。
2. Choose between using an existing cloud project or creating a new one
のどちらかを選択します。
Use an existing cloud project
- 既存のクラウドプロジェクトを使用する場合はこちらを選択します。
Create a new cloud project
- 新規でクラウドプロジェクトを作成する場合はこちらを選択します。
既存のクラウドプロジェクトを使用する場合は、3
でプロジェクトを選択します。
新規プロジェクトを作成する場合、Create new cloud project and link to Unity project
ボタンが押せるようになるので、
こちらを押します。
ブラウザ上で以下のURLを開くと、先ほど作成したクラウドプロジェクトのダッシュボードが表示されます。
サインインしていない場合は、Unity ID
でのサインインが必要です。
ここから様々な機能へアクセス出来るようになりました。
利用料金
ゲームの開発中およびローンチ時は無料で利用できますが、利用者が増えると従量課金が発生します。
例えば、ユーザー認証に使用するAuthentication
や、ゲームの設定をリモートで変更できるRemoteConfig
は無料で利用できます。
CloudSave
は、月間の保存容量や読み書き回数が一定数を超えると課金が発生します。
また、ユーザーの行動分析を行うAnalytics
は、月間 50,000 ユーザーまでは無料です。
開発中のプロジェクトが無料の範囲内で収まりそうであれば、導入を検討する価値があるでしょう。
まとめ
今回はUnity Gaming Services (UGS)
の導入について解説しました。
UGS
を使用すると、サーバーの実装に詳しくなくても、ゲームとクラウドサービスを簡単に連携できます。
- ユーザー認証やモバイル端末の機種変更サポート
- クラウドへのセーブデータ保存
- ランキング機能でユーザー同士を競わせる
- オンライン対戦モードの提供
今後、UGS
の具体的な機能についても紹介していきます。