iOS/Androidアプリをテスター向けに配信する
Unity製に限りませんが、iOS/Android向けの開発中のアプリを開発スタッフ、テスター向けに公開するにはいくつかの方法があります。
iOSの場合、TestFlightを使用してテスター向けにアプリを配信することができますが、
そのためにはApple Developer Programに登録する必要があります。
AndroidでもGoogle Play Consoleを通してテスター向けに配信することができますが、
こちらもGoogle Play Developerに登録する必要があります。
それ以外の方法
他にはDeployGateとFirebase App Distributionなどがあります。
DeployGate
DeployGateはiOS/Androidアプリを一元管理できます。
日本のサービスなので日本語でサポートを受けられます。
個人向けプランを使って無料で始められますが、管理できるメンバーやアプリの数に制限があります。
Firebase App Distribution
Googleが提供するFirebaseの一部で、無料で提供されています。
管理できるアプリ数などにも制限はないようです。
今回はこちらのFirebase App Distributionを紹介していきます。
そもそもFirebaseとは?
Firebaseは、Googleが提供するモバイルアプリ・Web開発のためのプラットフォームです。
Unity Gaming Servicesのようないくつかの機能を提供しています。
- ユーザー認証
- ストレージ
- アナリティクス
- データベース
- ランキング
- プッシュ通知
- 機械学習
- 生成
AI
などなど。
その機能の一つとして、テスター向けアプリ配信機能Firebase App Distributionが提供されています。
Firebase App Distributionでアプリを配信する
ユーザー登録とプロジェクト作成
Firebase App Distributionを始めるにはまずFirebaseにユーザー登録します。
その後Firebaseのコンソールにアクセスしプロジェクトを作成します。
いくつか設定してしばらく待つとプロジェクトが作成されます。
アプリを作成
次に管理するアプリを作成します。
iOSかAndroid、もしくはUnityを選択します。
Unityを選択した場合は、iOSとAndroidがセットで追加されます。

Unity EditorのProject Settings上で設定してあるバンドルID/パッケージ名と一致するように入力します。
バンドルID(iOS)/パッケージ名(Android)は、アプリを一意に識別するための識別子です。
通常はcom.会社名.アプリ名のような逆ドメイン形式で設定します(例:com.example.mygame)。
UnityではProject Settings → Player → 各プラットフォームの設定で確認・変更できます。
必要ならアプリのニックネームも入力し、アプリを登録ボタンを押します。

Firebase App Distributionしか使用しない場合は以下の
2.設定ファイルのダウンロード
3.Firebase SDKの追加
は無視しても大丈夫です。
これはFirebase App Distributionが配信の仕組みであり、アプリ本体にFirebaseの機能を組み込む必要がないためです。
Firebase SDKは、アプリ内で認証やデータベースなどFirebaseの他の機能を使う場合にのみ必要になります。
Firebaseの他の機能(認証やDBなど)を使う予定がある場合は指示に従ってください。
ここでは割愛します。

4でコンソールに進みます。

これでアプリが登録されました。

App Distributionを有効にする
次にすべてのプロダクトを選択し、リリースと監視のApp Distributionを選択します

開始を押します。これはアプリ毎に押す必要があります。

アプリをアップロードする
PC上でビルドしたアプリを以下のピンクの枠部分のドラッグ&ドロップすることでアップロードできます。
この時アプリのバンドルIDとFirebase上のバンドルIDが一致している必要があります。

テスターを登録
テスターとグループ からアプリを配信するテスターを追加したり、
テスターをまとめたグループを作成することが出来ます。
例えば、
- 毎日ビルドしているものは開発者グループ向けに配信
- 動作が安定しているものはテスターグループ向けに配信
といった使い分けが出来ます。

テスターにはメールが届くのでメール上から承諾すればFirebase App Distribution用アプリがデバイス上に追加されます。
この辺りはiOSとAndroidで少し違いがありますが、招待メールを読めば分かると思います。
Firebase App Distribution用アプリの中からテストしたいアプリをデバイスにインストールして動かせる状態になります。
自動でアップロードするには?
毎回手動でビルドしてアップロードするには面倒です。
今回は割愛しますが、GitHub Actionsなどを使ってビルドからアップロードまで済ませる方法もあります。
分かる方は試してみてください。
まとめ
今回はiOS/Androidアプリをテスター向けに配信するFirebase App Distributionを紹介しました。
Firebase App Distributionを使うことで無料でiOS/Android端末にアプリを配信してお手軽にテストできるようになります。
今回はAndroidの説明しかしていませんが、iOSも.ipaファイルを作成すれば同様に配信できます。
個人的には複数のアプリを自動でビルドしてアップロードまで出来るようにしています。
私は個人ですが、複数人で開発している場合は素早くビルドを共有出来るので凄く便利じゃないかと思います。
興味があったら是非活用してみてください。
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