Fabとは?
ゲーム開発では、3Dモデルやテクスチャ、エフェクトといった素材(アセット)を、自分で全部作るのは大変です。
Unityなら公式のUnity Asset Storeがありますが、それ以外にも使えるマーケットがあります。
そのひとつが、Epic Gamesが運営しているFab(fab.com)です。
Fabは、リアルタイム向けのゲームアセットを探して、共有・購入・販売できるデジタルマーケットプレイスです。
Unreal Engine MarketplaceはすでにFabへ統合済みで、QuixelのMegascansもFab側へ移ってきています。
名前だけ聞くと「Unreal専用のストア」と思いがちですが、実際はそうではありません。
Unreal Engine向けだけでなく、UnityやGodotなど、他のゲームエンジンでも使えるアセットが並んでいます。
Unityユーザーにとっても、素材のもう一つの入手先として知っておく価値があります。
公式の購入・ダウンロード手順はこちらです。
UnityユーザーがFabを使うメリット
Unityをメインに使っている人にとって、Fabのメリットは大きく3つあります。
マルチエンジン向けのアセットがある
Fabでは商品ごとに、対応するファイル形式やエンジンが明示されています。
Unreal Engine専用のパッケージだけではなく、
Unity向けとして出ているものFBXやテクスチャなど、エンジンをまたいで使える中間フォーマット
のような商品もあります。
「Epicのストアだから全部UE専用」と決めつけなくて大丈夫です。
2週間ごとに期間限定無料がある
Fabでは、通常は有料のコンテンツの一部を、期間限定で無料公開しています。
公式には、この無料枠は2週間ごとに入れ替わると案内されています。
期間中にライブラリへ入れておけば、その後も使える、という運用です。
無料で配られているあいだに受け取っておくかどうかで、手元の素材庫がかなり変わります。
https://www.unrealengine.com/fabfreecontentFBXなどのモデルは貰っておく価値がある
期間限定無料の中には、3Dモデルや環境アセットが含まれていることがあります。
そのうちFBXなど、Unityに取り込める形式のものは、あとから欲しくなっても有料に戻っていることがあります。
「今すぐ使う予定はないけど、形式的にUnityでもいけそう」というものも、
ライブラリに入れておくだけなら損しにくいです。
もちろん、すべてがそのままUnityで動くわけではないので、商品ページの対応フォーマットは必ず確認してください。
アカウントとアクセス方法
無料コンテンツは、サインインしなくてもダウンロードだけなら可能です。
ただし、My Libraryに入れて管理するには、Epic Gamesアカウントでのサインインが必要になります。
サイト右上のユーザーアイコンからサインイン、またはアカウント作成ができます。
アクセス経路は主に2つあります。
- ブラウザの fab.com
Epic Games Launcher内のFabページ
どちらでも探して入手できます。
Launcher側には、ダウンロードしたファイルをUnityやBlenderなどへ書き出す(Export)機能もあります。
Unityへ持ち込む前提なら、あとでLauncherを使う流れも覚えておくと便利です。
期間限定無料アセットをもらう
いちばん手軽で、しかも損しにくいのが「期間限定無料」の受け取りです。
期間限定無料の場所
次のいずれかから辿れます。
- トップの
DiscoverからOffers→Limited-Time Free(日本語UIでは「期間限定で無料」など) - 直接
Limited-Time Freeのページを開く - フィルタの
PriceをFreeにする、常設の無料コンテンツを探す
期間限定のページを開くと、今もらえる商品が一覧されます。
表示されている期限(日本時間の表記)を過ぎると、次の入れ替えで別の商品に変わります。
ライブラリに入れる
欲しい商品を開き、内容と対応フォーマットを確認します。
問題なければ、商品ページから次のどちらかで入手します。
- Add to My Library(ライブラリに追加)
- Download(その場でダウンロード)
初回などは、利用規約(EULA)への同意を求められます。
ライブラリに入れておけば、あとからMy Libraryから何度でもダウンロードし直せます。
Downloadだけならサインインなしでも受け取れますが、
ライブラリに残して管理したいなら、サインインしてAdd to My Libraryするのがおすすめです。
とりあえず貰っておく
「今のプロジェクトにいるか?」と迷っている迷うかもしれませんが、将来役に立つかもしれません。
中身を全部試していなくても、My Libraryに入れておくだけならコストはかかりません。
折角なのでもらっておきましょう。
Unity向け・共通フォーマットの探し方
無料に限らず、普段から探すときもフィルタを使うと迷いが減ります。
フィルタで絞る
検索結果や一覧のフィルタメニューから、例えば次を指定します。
- Formats …
Game Engineや3D Exchangeなど - Price …
Freeにする - Publishers …
Epic Gamesを選ぶと、Epic系の無料・関連コンテンツに寄りやすい
検索バー側でも、ゲームエンジンやタグの候補が出ることがあります。
商品ページで必ず確認すること
一覧の見た目だけで判断せず、商品ページで次を見ます。
- 対応ファイル形式(
FBX、Unityパッケージ、UE専用など) - ライセンスの種類
- 説明文やFAQ(Unity向けか、UE専用機能に依存していないか)
Unreal Engineのブループリント前提だったり、UEプロジェクトごと配布だったりすると、
Unityではほぼ使えません。
逆に、モデルとテクスチャがFBXや一般的な画像形式で揃っているものは、持ち込みやすいです。
ダウンロードとUnityへの取り込み
ライブラリに入れたあとの流れです。
My Libraryからダウンロード
Fabにサインインした状態でMy Libraryを開きます。
入手済みの商品が一覧されるので、ダウンロードアイコンから必要な形式を落とします。
Unityプロジェクトへ入れる
形式によって入れ方が変わります。
FBXやテクスチャの場合
- ダウンロードしたファイルを、
UnityプロジェクトのAssets配下に置く(ドラッグ&ドロップでも可) Projectウィンドウで選択し、Inspectorでスケールやマテリアルを調整する- 必要なら
FBXのRigやAnimationの設定を見直す
モデルの向きや単位(メートル想定か)がUnityとずれることがあるので、
最初は空のシーンに置いて見た目を確認するのが安全です。
Unity向けとして配布されている場合
.unitypackageなら、Assets→Import Package→Custom Packageで取り込む- 手順や対応バージョンが商品ページに書いてあることが多いので、それに従う
Epic Games Launcher から Export する場合
Fab in Launcher側で、対応しているDCC / エンジンへの書き出しが選べることがあるUnity向けの Export が使える商品なら、手動でファイルを探す手間が減る
どの経路でも、「落とした形式が本当にUnityで読めるか」を先に確認する、が基本です。
気をつける点
ライセンスを読む
無料でも、商用利用の可否やクレジット表記の要否は商品・ライセンスごとに違います。
Fabには複数のライセンス体系があり、旧UE Marketplace由来のものと、Fabの標準ライセンスが混在します。
公開前に、その商品のライセンスとEULAを必ず確認してください。
すべてがUnityでそのまま動くわけではない
Fabはマルチエンジン向けですが、商品の中心は依然としてUnreal Engine寄りです。
次のようなものは、Unityではそのまま使えません。
- UE専用のプロジェクト一式
- ブループリント前提の仕組み
- UEのマテリアルやNiagaraだけに依存した構成
「無料だから全部入れる」より、「形式と用途がUnity向きか」で選ぶ方がトラブルが少ないです。
見た目の再調整が必要なことがある
他エンジンやDCC向けのアセットをUnityに入れると、次の調整がよく発生します。
- マテリアルの作り直し(URP / Built-in などのレンダーパイプライン差)
- スケールや軸の修正
- テクスチャの色空間・インポート設定
「インポートした瞬間に完成品」とは限らない点は、Unity Asset Storeのアセットと同様です。
Unity Asset Storeの代替ではない
Fabは便利ですが、Unity専用のエディタ拡張や、Unity前提のツール群は、依然としてUnity Asset Storeの方が充実しています。
使い分けのイメージは次のとおりです。
| 用途 | 向いている場所 |
|---|---|
| Unity専用ツール・エディタ拡張 | Unity Asset Store |
| 3Dモデル・環境・テクスチャなど素材 | Fab も有力な候補 |
| 2週間ごとの無料配布を拾う | Fab の Limited-Time Free |
両方を用途で使い分ける、くらいの温度感がちょうどよいです。
まとめ
今回はFabでのアセットの入手について説明しました。
FabはEpic Gamesが運営するアセットマーケットプレイスで、
Unreal Engineだけでなく、UnityやGodotなどでも使える素材が揃っています。
別のゲームエンジンでゲームを作る機会があれば役に立つかもしれません。
特に、
- 2週間ごとに入れ替わる期間限定無料
FBXなど、Unityに持ち込める形式のモデル
は、Unityユーザーでも受け取っておく価値が高いです。
ライブラリに確保しておくだけでも、あとから「素材が足りない」となったときの選択肢が増えます。
Unity Asset Storeと合わせて、素材の入手先のひとつとしてFabをチェックしてみてください。



